「朝起きたらダンジョンが出現していた日常について……」の感想

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ようやく読み終わったので感想を書く。

439話相当分。2,310,269文字。

「ようやく」と書いたのは、以前読んでいたが読むのをやめていたから。
いつ読むのをやめたかと言うと、2018/02/20 21:15更新の「第201話 障害物走……じゃないよなコレ」にブックマークがあることから、4年位前ということになる。

読むのをやめた理由はなんとなく覚えている。
「進むのが遅いから」
ただそれだけ。

Web小説でテンポは凄く重要だと思う。
(暴論だが)さほど面白くなくても毎日更新していたり、1日に何回も更新している小説はランキングが高い印象がある。
逆に更新速度が遅い小説は面白さの割にランキングが上がっていないと思う。

この小説は2016年09月08日 21:04初投稿。
最新話の「第383話 スコップ最強!」は2022年01月25日 21:17
最近の投稿を見ると、1週間に1回投稿されていて、作者の勤勉さがうかがえる。
週1で更新されているということは週刊誌と同じだから早いように見えるが、他の小説を見ると毎日更新されていたり、遅くとも週に3,4回更新されている物がざらにあるので「遅い部類」といっても良いと思う。

週1でも展開が早い小説はあるのでそこは良いのだが、この小説は小説内時間の進みも遅い。
(記憶間違いが無ければ)主人公は高校1年生で登場したはずだが、383話時点で高校2年生である。
383話で妹が進学してきて高校1年生になったりしているが、その程度。
全然変化がない。
6年だぞ?

というか、なろうなのに、なろうっぽくない。
設定はなろうなんだが、行動がなろうっぽくない。
行動がなろうっぽくない小説は多いが、なんかこの物語は嫌いだ。

なろうらしく、自分専用ダンジョンを手に入れたのは良いが、全く活用している描写がない。
いつの間にかレベル99になってたりするが、なろうらしく無想するわけではないから「Lv99のステータス」が表示されたそのシーンだけしかなろうっぽさが無い。
主人公はなろうっぽく、「目立ちたくない」という理由で色々秘密にしているため、この小説では度々修行パートが発生する。
「スキルが無くなった時の為に」とか「基礎が重要」的な話とかで凄い時間を浪費する。
「スキルを突然手に入れた」から「突然無くなる」のに備えるというのは良いと思う。
当然レベルも突然手に入れたから突然無くなるのを想定し、武術の基礎を習うし、トラップの見極めや解除も学習しているが、長い。
全話を一気に読んだところ、それほど遅く感じ無かった(というか、まあ普通かなってくらいだった)のだが、更新時間を見ているととても遅いと感じるのは仕方ないと思う。

例えば、護衛技術(ついでにトラップ対応技術)を向上させるために武術の師匠の伝を辿って修行するシーンがあるが、それがだいたい101話~112話のことだ。
12話使用している。
12話と聞くと、辛い修行でもしているのかなと考えることもできる。
が101話投稿が04/09、112話が04/29投稿で、20日掛かっている。
個人的に修行パートが嫌いなのもあるが、話が全く進まないのがリアル時間で20日あるのは辛い。

主人公は高校生なので高校の行事がよく描写される。
新1年生に留年生がいて、ダンジョンに行く仲間を集めているだとか、
ゴールデンウィークなので人が多いだとか、
体育祭は基礎体力が異なるせいで全く競技にならないだとか、
定期試験で赤点取ったらダンジョン探索やめさせるぞとか、
部を創設するだとか、
ついこの間終わった夏休みは第233話(2018/11/22)~第357話(2021/06/15)の124話を贅沢に使う長さ。

ちなみに夏休みの話が一番面白かったが、夏休みのだいたい40日?(この小説では7月は学校の任意参加の勉強会みたいなのがあるので、本当の夏休みは30日程度)が終わるのに2年半掛かっている。
40日を終わらせるのに2年半ってかけ過ぎでは?
書いてびっくりした。2年半も掛かったのか・・・。

個人的には進学するでもダンジョン探索者に専念するでもどっちでもいいが、いい加減高校くらい卒業して欲しいと思っているが、この調子だと、あと9年はかかるんじゃないだろうか。
9年といったら2031年だが、作者が生きているのかが心配だ。
未完だけは避けて欲しいが、この小説は完結するのだろうか・・・?

あとついでに、この作者は「……」を使いすぎていると思う。
「……」がない話が存在しないのではないかというくらい多用している。
台詞が「……」で終わったり、「……」で始まったり、主人公達の会話はさぞ聞き取りづらいか、応答速度が遅いかのどちらかなんだろうと思う。
よく見ると、句点か読点を使うべきところに「……」を使っている気がする。
「、」か「。」で良いのでは?

探したところ、タイトルにも入っていた……。

「第333話 50階層到達したけど……」

「これ、“空間拡張”の特殊効果が付いてた……」
「「……はぁ!?」」
「いわゆる収納系のアイテム、マジックバッグらしい……」
「「……」」

貼り付け元 https://ncode.syosetu.com/n1365dn/382/

これは分かり安い。
一連の会話全てに「……」が入っている。
文章が「……」で終わる場合、察して欲しいとかそういう意味になると聞いた事があるので、かまってちゃんなんだろう。

最近商業誌化したようで、コミック版が出ていた。
コミック版は進みが凄く早い気がした。
小説版は人を選ぶと思うが、コミック版は軽い気持ちで読んでも問題無いと思うのでお勧めする。

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